しきファミリークリニック院長の志貴祐一郎です🫀
毎年、夏になるとニュースで耳にする「熱中症」。
すでに当院でも脱水症、熱中症で受診される方もチラホラ😭
でも、「自分は若いし元気だから大丈夫!」なんて思っていませんか?
実は、熱中症で救急搬送される人の中には、10代の中学生や高校生もたくさんいるんです。特に、部活中や体育の授業、通学中に倒れてしまうケースが多発しています。
今回は、中高生のみなさんにもわかりやすく、そして「なるほど!」と思ってもらえるよう、熱中症の正体とその対策を解説していきます。家族で読める内容なので、ぜひシェアしてみてくださいね!
◆そもそも「熱中症」って何が起きているの?
熱中症とは、体の中の「熱のバランス」が崩れてしまう状態のこと。
本来、私たちの体は汗をかいたり、血管を広げたりして体温を調整しています。
でも、外があまりに暑かったり、水分が足りなかったり、暑さに体が慣れていなかったりすると…
- 体の熱をうまく逃がせなくなる
- 水分や塩分が足りなくなる
- 内臓や脳に十分な血液が行きわたらなくなる
こうした状態が重なることで、「めまい」「けいれん」「意識がもうろう」など、命に関わるような状態に陥ってしまうのです。
◆実録!中高生に多い熱中症のシーンとは?
文部科学省や環境省のデータからもわかるように、10代の熱中症の多くは「屋外活動中」に起こっています。
- よくあるケース①:部活の練習中
「まだ大丈夫」「休んだら怒られる」と無理して続けてしまい、気がついたときにはふらつきや嘔吐。実際に毎年、甲子園予選の途中で搬送される選手もいます。
- よくあるケース②:登下校中
夏の朝は思ったより暑くなっています。マスク着用や荷物の重さ、日差しの強さも重なって、家に着くころには頭がガンガン…。
- よくあるケース③:体育の授業や合宿
「周りも頑張ってるし…」と我慢しているうちに症状が進行。特に初夏は、体が暑さに慣れていないため要注意です。
◆熱中症は「根性」で防げない!5つの対策ポイント
では、どうすれば熱中症を防げるのでしょうか?
キーワードは「予防」「気づき」「休む」の3つ。具体的には以下の5つのポイントを意識しましょう!
① のどが渇く前に水分補給!
水だけでなく、塩分も大事。スポーツドリンクや経口補水液(OS-1など)がおすすめ。目安は「1時間にコップ1杯」。
② 朝ごはんは絶対に抜かない
朝食をとらないと体力が落ちて熱中症になりやすくなります。特に塩分を含んだみそ汁や梅干しは熱中症対策に◎。
③ 帽子や日傘を使って「直射日光カット」
夏でも日傘を使う男子、最近は増えてきています!恥ずかしがらずに自分の体を守りましょう。
④ 「おかしいな?」と思ったらすぐに伝える
少しでも「ふらつく」「気持ち悪い」「汗が止まらない」と感じたら、すぐに先生や友達に言いましょう。軽度のうちに対応できれば重症化は防げます。
⑤ 暑さに「慣れる」ことも大切
夏本番の前に、毎日少しずつ屋外で体を動かしておくことで、暑さに強い体になります。これを「暑熱順化(しょねつじゅんか)」といいます。
◆知っておきたい!熱中症の初期サイン
以下のような症状が出たら「軽度の熱中症」を疑ってください。
- めまい、立ちくらみ
- 筋肉のけいれん(こむら返りなど)
- 大量の汗
- 気持ち悪さ、頭痛
この時点で対応すれば、回復は早いです。
すぐに日陰に移動し、水分と塩分をとりましょう。
「汗が出なくなった」「意識がぼんやりする」「呼びかけに反応しない」などの重症サインがあるときは、すぐに119番です!
◆最後に:自分も、周りの人も守れる人になろう
熱中症は「防げる病気」です。
でも、油断していると一気に重症化することもあります。
「自分は大丈夫」と思わず、仲間や家族にも「水分とってる?」「ちょっと休もうか?」と声をかけてあげられる人になりましょう。
そして、もし体調に不安を感じたら、無理せずクリニックで相談してください。
しきファミリークリニックでは、熱中症の初期対応やアフターケアも行っています。
何かあれば、いつでもご相談くださいね!
記事を書いた人
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院長:循環器内科専門医
志貴 祐一郎
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