しきファミリークリニック院長 志貴祐一郎です🫀
当地域でもどんどん増えているインフルエンザですが、3月にかけてまだまだ増えることが予想されます。
『こどもがインフルエンザと診断されたんだけど、家には高齢者もいて・・・』
『家族がインフルエンザって言われたけど、会社休めないからうつると困る・・・』
『入試が控えていてインフルエンザにかかってしまうと・・・』
なんてご意見をよくいただきますので、今回はインフルエンザの予防内服についてお話ししたいと思います🙇♂️
予防投与とは
通常、インフルエンザの予防といえばワクチン接種です。ただ、ワクチン接種も受ければ100%罹らないというわけではありません。免疫力の低下した高齢者や事情によりどうしても罹りたくないという場合に、抗インフルエンザ薬を併用することで7‐8割の高い確率で発症を抑えてくれます。
予防投与の対象者
対象者は原則、インフルエンザ患者と同居している人や共同生活をしている人で、タミフルの添付文書(薬の説明書)には下記のように記載されています。
ただし、注意点があります。
予防投与には保険診療が認められていません。完全自費診療となります。
※保険証はもちろん、小児受給者証なども使用できません。
また、適用使用で薬の副作用が出た場合は、厚生労働省の『医薬品副作用救済制度』
の対象となりますが、予防投与の場合適応外使用となるため補償が受けられなくなります。
予防投与の効果、服用するタイミング
~予防投与は、絶対かかりたくない時の切り札です~
インフルエンザワクチン:シーズンを通して予防が可能
抗インフルエンザ薬予防投与:服用している期間だけ効果あり
入試間近である、大事な会議が控えているなど、『どうしても今だけは罹りたくない』というシチュエーションはありますよね。
そうした緊急事態に検討するのが予防投与です。
服用のタイミングとしては、インフルエンザ患者との接触から48時間以内開始します。48時間以上経過した後に服用を開始した場合、有効性を裏付けるデータが得られていません。😭また、服用している間だけの予防なので、中断してしまうと感染の可能性はあります。
服用していても感染することはありますが、その場合は通常の保険診療で対応することになります。
予防投与の費用
健康保険の適応がないため全額自費となります。
当院は院外処方となっておりますので、当院窓口での負担は『診察料+処方箋料』となります。
価格:5000円(税抜)
※別途調剤薬局にて薬代がかかります。(約3000~6000円)
予防投与以外の予防法
@手洗い
ウイルスの付着した手からの感染は、よくあるパターンの一つです。
これを予防するための基本中の基本が石けんを使った手洗いです。1分程度かけて、指先・指の間、手首までしっかり洗いましょう。
@マスクの着用
人混みを避けることが重要ではありますが、そうしても避けられない場合はマスクを着用しましょう。また、人にうつしてしまう可能性も下げられます。
@人混みを避ける
咳や会話中の唾液などの飛沫による感染を避けることができます。
@湿度管理
空気の乾燥は、気道粘膜の防御機能を弱めてしまいます。
適切な湿度:40~60%を保てるよう加湿器などを使用しましょう。
まとめ
事情は人それぞれですが、どうしても罹りたくない時ってありますよね
日々の手洗い・うがい・マスク、そして予防接種が重要ではありますが、最終手段として抗ウイルス薬の予防投与が使用可能です。
ご希望のかたは、通常の診療予約をお取りいただければ対応させていただきます。
記事を書いた人
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院長:循環器内科専門医
志貴 祐一郎
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