熱中症に気を付けよう🌞|しきファミリークリニック|岡崎市柱曙の内科・循環器内科

愛知県岡崎市柱曙1-10-15

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熱中症に気を付けよう🌞

こんにちは、しきファミリークリニックのスタッフです🏥
 

夏になるとニュースなどで頻繁に耳にする「熱中症」。
毎年多くの人が救急搬送され、中には命を落としてしまうケースもあります。
しかし、正しい知識と対策を知っておけば、防ぐことができる病気でもあります。今回は、熱中症の症状や原因、予防法、もしもの時の対処法までお伝えいたします。



熱中症とは?

熱中症とは、気温や湿度が高い環境で、体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体温調整がうまくできなくなったりすることで起こる体調不良の総称です。
炎天下での運動や作業中だけでなく、室内でも発症するため、誰にでも起こりうる危険があります。


 
~主な症状~

熱中症の症状は軽度から重度までさまざまです。

以下に代表的な症状を挙げます。


・軽度(I度)

  • めまい

  • 立ちくらみ

  • 筋肉のこむら返り(足がつる)

  • 大量の発汗

 
・中等度(II度)

  • 頭痛

  • 吐き気・嘔吐

  • 倦怠感(だるさ)

  • 判断力の低下

 
・重度(III度)

  • 意識障害(呼びかけに反応しない)

  • けいれん

  • 高体温(体温が40℃以上)

  • 呼吸や脈拍の異常

 
このように、症状が進行すると命にかかわるため、早期発見と迅速な対処が重要です。


~熱中症の原因~

熱中症の主な原因は、「高温多湿な環境」と「体調不良」が重なることです。以下のような要因が組み合わさると、熱中症を引き起こすリスクが高まります。

  • 気温が高く、湿度も高い(汗が蒸発しにくい)

  • 風通しが悪い場所に長時間いる

  • 水分や塩分の補給が不十分

  • 体が暑さに慣れていない(梅雨明けなど)

  • 睡眠不足や疲労、二日酔い

  • 高齢者、乳幼児、持病のある人など、体温調節が苦手な人


 
~予防法~

熱中症は、ちょっとした心がけでしっかりと予防できます。以下のポイントを意識しましょう。

 
1. こまめな水分補給

のどが渇いていなくても、定期的に水分を摂ることが大切です。汗をかいた場合は、水だけでなく塩分も含むスポーツドリンクなどがおすすめです。

 
2. 涼しい環境を確保

エアコンや扇風機を上手に使い、室温を28℃以下に保つようにしましょう。外出時は日陰を選んで歩く、日傘や帽子を活用するなどの工夫も有効です。

 
3. 衣服の工夫

通気性が良く、吸汗速乾性のある衣類を選ぶと、体温調節がしやすくなります。黒などの濃い色は熱を吸収しやすいので、明るい色を選びましょう。

 
4. 規則正しい生活

栄養バランスの取れた食事、十分な睡眠、適度な運動を通じて、熱に負けない体づくりをしましょう。


 
~万が一熱中症になってしまったら?~

本人または周囲の人に熱中症の症状が見られた場合は、すぐに以下のような対処を行いましょう。

 
応急処置の手順

  1. 涼しい場所へ移動:エアコンの効いた室内や日陰などへ。

  2. 服をゆるめ、体を冷やす:首、脇の下、足の付け根などを保冷剤や濡れタオルで冷やします。

  3. 水分・塩分の補給:意識がはっきりしていれば、スポーツドリンクや経口補水液を与えます。

  4. 病院へ連絡・搬送:意識がない、呼びかけに反応しない場合は迷わず119番通報してください。


 
~熱中症は「気づくこと」が一番の対策~

熱中症は、気温だけでなく、体調や環境によって誰でもかかる可能性のある病気です。とくに高齢者や子どもは、症状に気づきにくかったり、重症化しやすかったりするため、周囲のサポートも重要です。

熱中症に『気づく』ためにWGBT(暑さ指数)もあります。

■ WBGT(暑さ指数)とは?──気温だけでは測れない暑さの危険度

「今日は気温が30℃だから危ない」…このように気温だけで熱中症の危険性を判断するのは不十分です。暑さの体感や熱中症リスクをより正確に測るために使われているのが、WBGT(Wet Bulb Globe Temperature:湿球黒球温度)です。


 
■ WBGTの目安と行動基準
 

WBGT(℃) 危険レベル 行動の目安
31以上 危険 屋外活動は原則中止。高齢者は室内でも注意。
28〜31未満 厳重警戒 激しい運動は中止。外出もできるだけ避ける。
25〜28未満 警戒 適切な休憩と水分補給が必要。
21〜25未満 注意 一般的には問題ないが、油断は禁物。
21未満 安全 熱中症のリスクは低いが無理は禁物。
 

 
■ どうやってWBGTを確認するの?

現在、WBGTは多くの場所で公開されており、誰でも簡単に確認できます。

  • 日本気象協会「熱中症ゼロへ」サイト

  • 環境省の「暑さ指数(WBGT)予報」

  • スマホアプリ(tenki.jp、熱中症警戒アラート等)

また、学校やスポーツ現場、工事現場などでは、WBGT測定器を用いてリアルタイムで環境をチェックすることも一般的になってきています。


 
■ WBGTを活用した熱中症対策

WBGTを毎日確認し、その値に応じて行動を調整することが、熱中症予防には非常に効果的です。

  • WBGTが28℃以上の時は、屋外での激しい活動を避け、必ずこまめな水分・塩分補給を行う

  • 高齢者や子どもがいる家庭では室内でもWBGTを意識して冷房・除湿を活用

  • スポーツやイベントではWBGTに基づいたスケジュール管理や中止判断を徹底する


    みなさん、さまざまな指標を確認しながら熱中症対策を行って
    楽しく夏を乗り切りましょう🌸